いやはや、寒くなりましたね、最近。
夜は特に。
だから厚手の毛布を取り出して、くるまるように寝ています。
さて、最近はあれやこれやとやること多いなーと思いつつ、どうにか合間を縫ってブログの更新です。
今回も週間報告をしていきます。
9月の第4週に完成・公開したイラストは……
1枚です。
それがこちら。
これまで描いてきたオリジナルキャラを使って、表紙っぽい一枚絵にしてみました。
ただ、これだけだと表紙っぽさがないので、はい、こちら。
タイトルと帯がついたバージョン。
原作はありません、もちろん。
月が煌々と輝く夜に、鳥居をくぐったら悪鬼羅刹が跋扈する異界に踏み込んで、三人の女の子と出会いました。
的なストーリーが浮かんだので、特にひねることもなくタイトルと帯を書きました。
では作業工程をば。
●構図、下描き
メインの3人、鳥居、後ろの骸骨、月と、入れたい要素を並べました。
また、タイトルと帯の位置もこの時点で確保しています。
●ラフ(というか描き込み)
背景から先に描き込みを。
骸骨は反転して左から右に移しました。
構想の時点で、鳥居の先は異界、というイメージがあったので、鳥居の内側だけ彩度を落としています。
この時点で、バックは紫のグラデーション。
鳥居は対称定規という、中心を決めたあと片側を描くともう片方も描き込まれるというツールを使って描きました。
メインの3人を描き進めました。
下描きの線をブラッシュアップして形を整えて、ベースカラーを。
ここ最近の描き方だと、体、髪、顔、オプションと大雑把に分けて塗っていましたが、今回は体をより細かく分けました。
例えば真ん中の子。
肌、シャツ、羽織、パンツ……みたいに。
今度はまた背景に。
それぞれの要素を一つずつ仕上げていくのではなく、全体的にバランスよく進めていきます。
時間を置くと、一度描いたものに対して違う視点が持てたりするので、いったん寝かせる、という意味でも。
まずは鳥居を描き込みました。
下描きの線はなくなっています。
そして骸骨。
暗めの灰色から紫系に塗り変えました。
鳥居の内側が彩度のない色合いだから、骸骨は色味があったほうがいいかな、みたいなことを考えていたと思います。
さらに鳥居の柱につかみかかる左手を加えて、奥から出てきそうな演出を。
またバックですが、単調なグラデーションではなくなってます。
不透明度を下げたブラシで重ね塗りをしたグレースケールに、グラデーションのかかったレイヤーをオーバーレイで重ねました。
すごく分かりにくいですが、メインの3人の体に陰影をつけました。
キャラクターデザインと一枚絵を描いてきたばかりなので、陰影づけに悩むことはなかったです。
とはいえ、ここから色々修正や描き込みをして時間がかかるんだろうなー、みたいなことを思ったりしてました。
そしてまた背景に移る、と。
鳥居のライティングを逆光気味にしました。
輪郭に近いほど明るく、内側になるほど暗く、ですね。
また、バックを紫系から青紫系に変えました。
なんとなく、月夜にしても紫だと重いかな? みたいなことを考えて。
ベースカラーはオーバーレイのレイヤーになっているので、変更は全然難しくありません。
これがデジタルのいい点ですね。
メインの3人の服を描き込みました。
鳥居同様、陰影は逆光気味にしつつ、各部位の前後感を出します。
メインの3人の、特に両脇の2人の顔周りや、武器を描き込んだり、背景に社を加えました。
今さらですが、さりげなく骸骨の描き込みも進んでいますね。
社を加えたのは、背景が物寂しかったからです。
灰色のグラデーションかかったバックだけよりも、なにかオブジェクト的なものがあったほうが空間を意識づけられると思って。
……まあ、後々背景単体で公開すると考えたときに、鳥居の向こうが空っぽだと手抜きに思われそうだったので。
完成数歩手前。
ここに来てようやくメインの3人の顔や髪を描き込んでます。
また、さほど目立っていない骸骨の、鳥居で隠れている部分の描き込みなんかもしていました。
結局見えないなら描く必要はないと思われるかもしれませんが、せっかくの機会ということで、勉強がてらに。
残している記録はこれで最後です。
そして、完成形のこちらになる、と。
仕上げについて。
全体的に色の補正をかけています。
メインの3人の上に乗算レイヤーを置いて、彩度低め、明度やや高めの青色を重ねてました。
その乗算レイヤーにレイヤーマスクをかけて、不透明度を下げたブラシで、目立たせたい部分、光が当たっている部分を強弱をつけつつ削りました。
後ろの骸骨は、完成数歩手前の時点だと存在感が薄めだったので、鳥居の後ろから覗き見る眼光を加えました。
これで、鳥居の奥になにかいる感が強まったんじゃないかと。
また、鳥居の内側と外側の断絶を表現するために、鳥居の外側に出ている部分をかなり薄めました。
足下には怪しげな気配を漂わせるために、パーティクルの入った煙とか瘴気みたいなものを加えてみました。
そして鳥居の額縁(神額というらしいです)には『月之帳(つきのとばり)』の反転した文字を。
最後に、タイトルや帯をつけて完成、ですね。
●おまけ
●所感
イラストを描き始めて7ヶ月の時点にして、そこそこ気合の入った1枚が描けたんじゃないかな、と。
とはいえ、しっかり反省点があります。
まずは全体的に、下から見上げるようなアオリ構図を意識していたんですが、特にメインの3人の、アオリとしてのパース感がまばらになってない? と。
次に社。
鳥居の内側と外側の断絶を表現するなら、外側にはみ出ている部分を消してもよかったですね。
骸骨みたいに。
代わりにまったく違うオブジェクトを入れてみるのもありかな、と。
社なので、あえて現代的なビルとか。
構図や配置する要素に関しては、構想や下描きの段階でもっと色々考えてもよかったと思います。
とまあ、反省点こそ色々ありますが、7ヶ月時点としてはそれなりに描けたと思います。
かかった期間も2週間と、思ったより早く完成できましたし。
(1日あたりの作業時間はいつもより多めだった気がする)
で、これで慢心することなく、今後の私にはもっとすごい作品が描けるようになってもらいたいですね。(まるで他人事
●おまけ+
そういえば、メインの3人にそれぞれ名前をつけました。
前回の記事で先に出しちゃってますが。
左から
赤銅の徒花
月白の君
滅紫の幻影
です。
まずは私のアイコンキャラになってる子から。
月白の君(つきしろのきみ)。
呼び方は「月白(つきしろ)さん」で。
君(きみ)って同等あるいは目下の相手に対する呼び方ですが、主君や国王といった名詞でもあります。
……が、別にそんな仰々しい意味合いはなく。
昔、『ククルとナギ』っていうマンガ作品があったんですよ。
地球にやってきた宇宙人たちの戦いに小学生の主人公が巻き込まれるっていうストーリーの。
そこで主人公が「焔の君」っていう特別な力を得るんですが、ぶっちゃけ、そこからですね。
ややこしい話、後述する赤銅の徒花が呼び名をつけるきっかけになっています。
元々「紅の徒花」という不憫な名前をつけて、だったら他の子に呼び名をつけるとしたらどうするか? って考え始めました。
名前に色を入れていたので、同じように色を。
剣の色が月白(げっぱく)だったので、漢字を訓読みにして、先ほどの「焔の君」を思い出して、そのまま「月白の君」に。
2番目の子。
赤銅の徒花(しゃくどうのあだばな)。
呼び方は「徒花(あだばな)さん」とか「花ちゃん」で。
元々「紅の徒花」だったけど、剣の色が赤銅色だったので変更。
リメイク前を描いているときに、「徒花」とか「落とし子」っていうワードが浮かんで、そのまま「徒花」をつけました。
なんかかわいそうな子です。
3番目の子。
滅紫の幻影(めっしのげんえい)。
呼び方は「紫(ゆかり)さん」とか「まほ(幻)ちゃん」とか。
月白さんのアルターエゴとして生み出された子ですね。
リメイクしたらそんな片鱗がなくなりましたが。
滅紫は前の二人同様、武器の色からです。
幻影というのは、出自が由来です。
アルターエゴということで別人格、鏡像、幻像、虚像といった単語が出たんですが、どれもしっくり来ず。
結果的に幻影になりました。
ただ、名前が全体的に硬いので、呼び方はかなり柔らかくしました。
こんな感じで、私のオリジナルキャラの紹介は終わりです。
長々となりましたが、これにて今回の週間報告は以上です。
では。