ホムンクルスは脱フラスコの夢を見るか

脱ニートを目指す絵描きな引きこもりが、主に週間・月間・年間ごとに振り返りを残すブログ。

#231 ひたすらマーケティングの勉強を【週間報告(6/4-6/10)】

 今日も土曜日を待たずに更新です。

 今週中に完成するイラストはあるんですが、まあ……。

 

 6月第2週に完成・公開したイラストは、ありません。

 完成するイラストはあるものの、公開できないものなので。

 集大成ではないです。

 依頼のイラストです。

 

 じゃあ集大成はというと、やっとキャラクターの線画が出来上がってきたところです。

 色塗りどころか、背景の描き込みすらロクに進んでいません。

 言い訳としては……描き込み量が過去一だから、です。

 一枚絵を描く以前に、武器のデザインもあってなかなか進みません。

 20前後の数を取り入れるつもりなので、その分のデザインを前もって描き起こそう、と。

 ピンタレストで日々集めている資料の山を見漁りながら、最低でも2面のデザインをしっかり描いている次第です。

 経験値が乏しいので、これほど時間と手間がかかるのか、と戦々恐々しています。

 完成は早くても来週中、もしなにかあれば――なにかあっても6月中には間に合わせます。

 

 ……と、週間報告としては以上です。

 

 さて、ここからは少し性格の悪い話をしつつ、真面目な話でもしようと思います。

  気持ちのいい話ではありませんが、なにかと考えさせられることだったので、あえて書いてしまおうかな、と。

 

 では、まずは性格の悪い話をば。

 

 いきなりですが、『依頼達成数100件』と見聞きして、どう感じるでしょうか?

 

 100件です。

 もちろん無償ではなく、お金の発生する仕事です。

 はたしてその内訳(クライアントワークなのか、コミッションなのか)がどうなっているかはさておき。

 

『依頼達成数100件』とあったら、どう感じるでしょうか?

 

 という前振りをしつつ、いったん話を脱線します。

 

 最近、とあるイラストレーターさんの発信する情報を目にしまして。

 最近と言っても、今年に入ったあたりからでしょうか。

 

 イラストで生計を立てていくことを目標に、毎月の成果(依頼達成数と収益)を中心に情報発信をされている方です。

 記録のある2022年以降、毎月1件以上はなにかしら依頼を受けている様子で。

 最近、いよいよ依頼達成数が100件まであと少し、というところまで来たようです。

 

 前振りの『依頼達成数100件』は、これですね。

 厳密には100件ではないのですが、なるべく個人の特定にならないようぼかしています。

 そして便宜上ということで、100件と表記させていただきます。

 

 さて、100件も依頼を達成されたのは、純粋にすごいです。

 記録のある2022年から数えるとすれば、1年半ほどで100件というわけですから。

 かくいう私は恥ずかしながら、現状26件です。

 ココナラで18件、Skebで8件。

 2021年の6月にココナラで出品を始めて、同年11月に初めてのご依頼をいただいて以降ということで、だいたい同じ期間でもこれほど差が出るのか、と。

 

 では、100件もこなしているなら、料金設定もそれなりになっているんじゃないかと。

 私の場合、現時点ではココナラであればキャラクター1体(全身)+背景で1万円以上、Skebは5000円と設定しています。

 もし100件も実績があるとすれば、最低でも4万円にすると思います。

 その方の料金設定を見てみたところ、一番高いプランでも、1万円にはまだまだ届かないほどで。

 

 正直に言えば、なかなかきついな、と。

 

 例えば副業として、あるいは趣味としてされているならまだしも。

 イラストレーターとして生計を立てていくことを目指していて、すでに1年以上も活動をしていて、100件も実績がある上でその料金設定は、厳しいものを感じます。

 

 前振りの、

『依頼達成数100件』と見聞きして、どう感じるでしょうか?

 の問いの意図としては、まさにこれで。

 

 実績がたくさんあるのはいいことですが。

 それに対して、どれだけの金額の提示をしているか、ということも考えてみないと、実体を見誤るんじゃないかと思います。

 

 そして、どれだけ実績が多かろうと、それに見合わない金額の提示をしているということは、

「自分を安売りしているイラストレーター」

 と公言してしまっているようなものです。

 

 提供しているプランや絵柄、画力を鑑みると、実績の積み上げを優先してきた印象で。

 とはいえ、どれだけ実績を増やしたとしても、提供できる価値が向上しないことには、値上げや新規顧客の獲得、果ては生計を立てるという目標達成は難しいだろうな、と。

 

 生計を立てるとしたら、少なくとも10~15万円ほどは必要になるんじゃないでしょうか。

 1人暮らしをするとなれば、20万円以上はないと余裕がなくなります。

 仮に1万円で依頼を受けるとしたら、最低でも月10件はこなさないといけないわけで。

 かつ、毎月10枚以上仕事のために時間を費やさないといけないわけで。

 時間というのは、イラストを描く以外の作業も含みます。

 

 はたして、それを3年、5年、10年、20年……と続けていけるでしょうか。

 

 いったん実績を増やすことをやめて、提供する価値――つまり画力の向上、それに伴ってプランや料金の見直しを図らないことには、生計を立てる、イラストレーターとして活動し続けるのは難しいだろうな、と。

 

 そんなことを感じて、こうして書き綴るに至ったわけですが。

 

 とはいえ、イラストのクオリティが高ければ依頼がもらえる、料金を上げてもいい、ということでもなくて。

 はい、ここから真面目な話をば。

 

 イラスト制作の料金を上げる。

 毎月コンスタントに依頼を獲得する。

 そのためには、商売の知識や技術――つまりマーケティング力が必要で。

 このところよく話題に上げていますし、私の2023年の課題でもある事柄ですね。

 

 2022年に森岡毅氏の『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』というマーケティングの入門書を読んだわけですが。

 最近、新たに2冊の書籍を読みました。

『白いネコは何をくれた?』と『”未”顧客理解』というタイトルです。

 

『白いネコは何をくれた?』は、2008年初版ながらも、今でも十分通用するだろうと感じるマーケティングの入門書です。

 物語形式でマーケティングの基礎を例示していて、正直なところ、森岡氏の著書よりも面白くて、一気読みしてしまいました。

 ただ面白いだけでなく、分かりやすいです。

 思わず目頭が熱くなるようなシーンもあって、小説としてのクオリティも高いです。

 そして読みながら、「自分の場合はどうだろう?」と、これからのプランと照らし合わせたりしていました。

 今後のツイッターやココナラの運用に活かせそうです。

 

『“未”顧客理解 なぜ「買ってくれる人=顧客」しかみないのか?』は、2022年初版の最近出版された書籍です。

 自分(自社)の商品を買わない、そもそも知らない、興味や関心がない人々といった未顧客に焦点を当てた内容になっています。

 人がモノやサービスを購入するのは、そこに至る文脈があって、それを踏まえてマーケティングやPRをする必要がある。

 といったような、まず自分(自社)の存在を認知してもらうための視点や考え方が書かれていて、他のマーケティング関連の書籍とは違う知見を得ることができました。

 

 さて、今のところ3冊のマーケティングの書籍を読んだわけですが。

 基本的なところは繋がっていると思いました。

 誰に、なにを、どのように伝えるか、どのように知ってもらうか。

 そして購入してもらうか。

 そのための準備やアプローチ方法は、出版時期が違っていても共通しています。

 集大成のイラストの制作を進めつつ、大事なところを読み返して、マーケティングについての解像度を高めていこうかと。

 なおかつ、これからのプランのブラッシュアップも図って、実行・検証の開始まで備えます。

 

 それと、マーケティング関連の書籍を読んだ上で実践したことも、なるべく残していきたいな、と。

「この本を読んで、こんな風に実践したら、こんな成果が出ました」みたいな体験談を語るイラストレーターってあまり見たことなくて。

 いないわけではないですが、絶対値が少ないし、情報の内容もそこまで濃密ではなくて。

 ある意味、希少価値が高そうな情報になるんじゃないかと、Kindleやnoteでのコンテンツになりえるんじゃないかと思ったりもしています。

 

 それを実現するためにも、まずは3年目の集大成を仕上げるために頑張ろうと思います。

 

 では。