ここ1週間で、市場分析に対する解像度が上がりました。
今回はそんな話をします。
1月第4週に完成・公開したイラストは、ありません。
土曜日の夜、ギリギリまで描いていたんですが、こりゃ間に合わないし、くたびれてこれ以上詰められないってことで、いったん寝て持ち越し。
4時頃に起きて、これを書いている30分くらい前あたりに完成させて、投稿しました。
なので、1月第4週のイラストはありません。
1枚描くのに1週間丸々使うほどの描き込み量なのかと言えば、そうでもないんですが。
全然描き慣れていない構図だったりシチュエーションだったりライティングだったりエフェクトだったりをもりもりに盛り込みまして。
試行錯誤の挙句、だいぶ時間がかかってしまいました。
加えて、ココナラの依頼を進めていたり、新しく来た依頼の対応をしていたりと、そういうのもあって。
ただ、時間こそかかったものの、それなりに経験値を得たりスキルツリーを解放したりと有意義な1枚だったと思います。
さて、タイトルと冒頭の前振りを回収します。
市場分析の話。
どこの市場かと言えば、Vtuber界隈のイラスト市場。
今まさに私がやっている、某ロードマップ。
海外個人勢Vtuberのファンアートを描いて、依頼をもらおう、というもの。
当然の話ですが、海外個人Vなら誰を描いても依頼がもらえる、というわけではありません。
海外個人Vという大きな市場の中にも、様々なレイヤー(階層)や属性があります。
そういった要素を考慮しつつファンアートを描いていかないと、依頼をもらうのはなかなかできないな、と。
で、なんで今回、市場分析の話をしようと思ったか。
ふと、考えたんです。
もしかしたら――いや、もしかしなくても、私はターゲット選定や、ファンアートのコンセプトを間違っているんじゃないか? なんてことを。
これだと、クライアントワークとブランディングの両立は難しいんじゃないか? なんてことも。
さて。
本題に入る前に、前提の話をします。
海外個人Vの市場にはレイヤーや属性がある、と上述しました。
まずレイヤーですが、私が最近ファンアートを描いているVShojoを例に挙げると、こんな感じです。
・Vtuber
・海外勢
・グループ(VShojo)
・VShojoの各タレント
一番大きな市場が、Vtuber。
国内・海外、企業・個人などすべてを含めたもっとも大きなレイヤーです。
次に、海外勢。
Vtuberという市場の中の、日本以外を主な活動エリア(所在国だったり言語だったりターゲットだったりと様々な要因で変わりますが)としているVtuberというレイヤーです。
次に、グループ。
Vtuberの海外勢という市場の中の、複数のVtuberが所属しているグループ、つまりVShojoのレイヤーです。
次に、各タレント。
VShojoに所属しているVtuberごとのレイヤーです。
『Vtuber』という市場の中に『海外勢』という市場があって、
『海外勢』という市場の中に『VShojo』という市場があって、
『VShojo』という市場の中に『タレントごと』の市場がある、と。
そして『タレントごと』までになると、Vtuberごとの属性が顕著になります。
この属性というのが、某ロードマップで成果を挙げられるかどうかに繋がってくるんじゃないかと、最近になってようやく意識し始めました。
……いや、なんとなく察してはいたものの、ここに来てようやく現実と向き合い始めた、みたいな感じかな、と。
では、本題に入りましょう。
まずは単刀直入に。
――VShojoの中でも、依頼に繋がりやすい人とそうでない人がいるな、と私は思います。
言い方を変えれば、誰を描いても依頼に繋がるわけではないな、と。
たとえ本人にRTされて拡散されたとしても、です。
これまで描いたVShojoのファンアートは10枚にも届きませんし、誰のファンアートを描いたかで偏りがめちゃくちゃありますが。
それでも、過去のデータや実例を基に、この1週間でぼんやり考えていたことを書き綴ろうと思います。
まず、私がこれまでファンアートを描いたVShojoのメンバーと枚数はこちら。
Nyanners:5枚
Froot(Apricot):1枚
Veibae:1枚
偏ってます。
傍から見たらNyanners推しに見えなくもないくらい、偏ってます。
まあ、配信で割と馴染みのあるゲームをしてくれて、それに乗ってイラストを描いている内に、こうも偏りました。
で、その中で依頼に繋がったと実感したのは、Veibaeでした。
妙というか、不思議というか。
Nyannersを5枚も描いて、よく本人にRTされていたのに、今まで1度も依頼に繋がったことはありません。
対してVeibaeは、1枚描いてすぐさま依頼――Skebのリクエストが来ました。
この違いはいったいなんだろう? ということで、とりあえず目視できるデータ(ツイッターのアナリティクス)でインプレッションの推移を見返してみました。
まずはNyannersのファンアート、1~4作目までのデータです。
5作目は、今日投稿したものなので、データが足りなさすぎるので割愛。
マジでNyanners好きだな、と思われるくらい描いてますね、はい。
では、インプレッションの推移を。
1作目です。
投稿日は2022年9月4日。
投稿日含めて7日間のインプレッションの推移を見てみると――
9/4:19,090
9/5:8,389
9/6:1,555
9/7:690
9/8:413
9/9:330
9/10:321
2作目。
投稿日は9月30日。
投稿後7日間の推移は――
9/30:12,786
10/1:5,642
10/2:1,365
10/3:619
10/4:581
10/5:460
10/6:10,019
10月6日にインプレッションが増加しています。
これは9月23日に投稿したFrootのファンアートが本人にRTされたからです。
それを除けば、おそらく300台だったんじゃないかと推測します。
3作目。
投稿日は11月19日。
投稿後7日間の推移は――
11/19:19,832
11/20:10,917
11/21:2,198
11/22:1,330
11/23:969
11/24:953
11/25:887
この時はメガネ着用差分をリプライに加えていました。
しかしそれのトータルのインプレッションが元の投稿のインプレッションの1%にも満たないため、数値の補正はいらないかと思います。
4作目。
投稿日は1月21日。
投稿後7日間の推移は――
1/21:14,488
1/22:9,179
1/23:1,523
1/24:1,048
1/25:774
1/26:676
1/27:655
次にVeibaeのデータです。
投稿日は11月27日。
投稿後7日間の推移は――
11/27:29,323
11/28:19,751
11/29:4,058
11/30:2,812
12/1:2,118
12/2:1,792
12/3:6,885
それぞれのデータが出揃ったので、比較してみると――
1.Nyannersでは1日あたり20,000以上のインプレッションがない
2.Veibaeはインプレッション1,000以上の日が7日間以上続いている
この2点が分かりやすい違いだな、と。
ちなみに、ツイッターのフォロワーですが。
Veibaeのファンアート投稿以前までは170台、投稿後は200を超えた、といったところです。
フォロワーによるRTの影響はないといってもいいと思います。
なので、地のステータスに差がない状態でのデータです。
さて、インプレッションに明確な違いが出ているわけですが。
ところでNyannersとVeibaeのツイッターのフォロワー数はどれくらいかというと――
Nyanners:50.5万
Veibae:54.6万
約4万人の差がありますが、そこまで大きく捉えるほどではないかと思います。
なお、両者の主な配信活動拠点であるTwichのフォロワーは考慮しません。
これと上記2点の違いを踏まえると、
ファンの質が異なるんじゃないか?
という仮説が浮かびます。
単純に考えれば、
・本人によるツイート(日常のつぶやきや告知など問わず)のエンゲージメント
・本人によるRTのエンゲージメント
・本人のプロフィールへのアクセス数
といった要素に差があるのではないか、と。
特に顕著なのが、インプレッションの推移です。
Nyannersが3~4日で1,000を切るのに対して、Veibaeは18日間1,000以上を記録しました。
途中、12月7日を機にまたインプレッションが増加する現象が起こっていますが、原因は分かっていません。
12月5日にイラストを投稿していますが、これは初めてのSkebリクエストのものです。
かつ、インプレッションからしても、これがなにか影響をもたらしたとは思えません。
これはあくまでインプレッションの推移から見た推測もとい憶測にはなりますが。
NyannersとVeibaeでは、Vtuberとしての属性が違うんじゃないかと考えます。
じゃあ、その属性の違いはなにか?
これについてはデータを取っていないのでなんとも言えません。
ただ、描いたファンアートの数と依頼に繋がった確率を基に考えるとすれば――
ファンの中のVtuberの数が違うんじゃないか、と。
……分かりにくいですね。
言い方を変えれば――
NyannersとVeibae、それぞれをフォローしたり、積極的にツイートやプロフィールを見るVtuberの数が違うんじゃないか、と。
NyannersよりもVeibaeの活動を見ているVtuberが多い、みたいな。
ちょっと嫌な言い方ですが。
今のところ、これが答えです。
どうして5枚ファンアートを描いたNyannersではなく、1枚描いたVeibae経由で依頼が来たか、という疑問への答え。
で、このファンに含まれるVtuberの割合について。
某ロードマップの著書では、とりあえずironmouseを描いとけ、とありました。
ironmouseは、VShojoの中では一番人気のあるVtuberです。
なおかつ、Vtuberにも人気のあるVtuberと言えるかもしれません。
断定こそできませんが、以前、そう思わせるようなツイートを見かけました。
それがこちら。
訳すと、
私の配信に出たい人いる?
とのこと。
これに対して7000件弱ものリプライがついているわけですが。
その大半がVtuberです。
すべて確認したわけではないので、大半、としましたが。
もしすべてがVtuberだとしたら、とりあえず単純に、7000人弱ものVtuberに注目されていることになります。
某著書の、とりあえずironmouseを描いとけ、というのがすごく分かります。
ファンアートを描いてironmouseにRTされれば、それだけのVtuberに宣伝されるわけですから。
さて、ここまでVtuber市場のレイヤーと属性、これまで得たデータから考えた憶測の話をしてきましたが。
この市場分析の話に入った直後のこれ。
もしかしたら――いや、もしかしなくても、私はターゲット選定や、ファンアートのコンセプトを間違っているんじゃないか? なんてことを。
これだと、クライアントワークとブランディングの両立は難しいんじゃないか? なんてことも。
ターゲット選定やファンアートのコンセプト、クライアントワークとブランディングの両立について、このままだと厳しいのかもしれません。
Nyannersは他のVShojoよりも私にとって馴染みのあるゲームのプレイ配信をしてくれたりと、ファンアートを描くバリエーションがあっていいんですが。
依頼に繋がるようなVtuberとしての属性は、Veibaeやironmouseとは別物なのかもしれません。
つまり、どれだけファンアートを描いて、仮にRTされたとしても、他のVtuberにはあまり知られない、みたいな。
あくまで憶測なので断言はできませんが、方針の見直しを図らないといけないところに立っているように感じるのは確かです。
で、最近Nyannersがエルデンリングのプレイ配信をしまして。
ダークソウル2の時同様に、かつGOD OF WARの時同様にキャラデザしてファンアートを描こうと考えていますが。
とりあえずそれを描いてから――というより、それを描きつつ、今後の方針を考えようかと。
だいぶ長くなった(5000文字超)ので、このあたりで締めます。
では。