ホムンクルスは脱フラスコの夢を見るか

脱ニートを目指す絵描きな引きこもりが、主に週間・月間・年間ごとに振り返りを残すブログ。

#29 イラスト週間報告(6/7~6/13)

 6月の2週目は、普段以上に緊張感のある1週間だったと思う。
 というのも、これまで私の、私による、私のためのイラストを描いてきたわけだが、今回は1つ、誰かのためにイラストを描くことになったからだ。

 

 そういった要素も踏まえて、週間報告をしていこう。

 

 6月の2週目に完成させたイラストは2枚。

 

 うちいずれも風景は入っていない。

 

 というより、風景ありきのイラストを描くための前振りとして、今まで通り、いわゆるキャラクターデザイン的なことをした、みたいな感じになっている。

 

 ではまず1枚目。

 

 ラフ

 

 ツイートにもある通り、普段お世話になっている方からいただいた、かわいい女の子の条件に基づいたもの。

 

 艶のある黒髪ストレートロング、優しそうな顔つき、懐中時計のネックレス……などなど、他にもいくつか要素はあったが割愛。
 イメージは某芸能人とのこと。

 

 ラフ・グレースケールで陰影づけ

 

 作業フローの1つになった、グリザイユ画法によるグレースケールでの陰影づけ。

 

 オーバーレイで着彩する場合、グレースケールの明度が高い=明るい(白に近い)と、色を乗せたとき、かなり明るくなってしまう。

 

 オーバーレイというのが、下地となっているグレースケールの明度が高ければ明るく、明度が低ければ暗くする、という2つの特徴があるため、乗せる色味に応じて下地の明度を調整しなければいけない。
 ちなみに、下地の明度が高い場合に明るくするのはスクリーン、低い場合に暗くするのは乗算、というレイヤー効果とのこと。

 

 これは後々理解することだけど、グレースケールの下地にオーバーレイを乗せるなら、真っ白が明度100%だとして、60%以下だと乗せた色が安定する気がした。

 

 で、ツイートにもある通り、明度が高い場合は上に重ねるレイヤーを乗算にすれば色味が安定するんじゃないかな、と。

 

 完成

 

 着彩の記録がなかったため、いきなり背景つけた完成形。

 

 ツイッターでの公開は6月10日になっているけど、7日の時点で完成していた。
 公開する前に、お世話になっている方に完成した画像を送って、反応見るついでに公開していいか、と許可を求めた。

 

 私が勝手に描いたものだから、わざわざ許可を取る必要もない気がするが、一応「誰かのために描いた作品」だから、今後のことも踏まえてそういうことに気を回してみた。

 

 ちなみに反応は良好。
 3つくらい、細やかな部分に関してお褒めの言葉をいただいた。
 対価はまったくもらってはいないものの、とうとう私も「誰かのためにイラストを描く」ことのデビューを果たした。
 なんて言ってもいいんじゃないかと思う。

 

 続けて2つ目を。

 

 下描き? ラフ?

 

 もう、下描きをしているんだか、ラフまで進んでいるんだか、自分でもその境界が曖昧になってきている。

 

 今回は久々……でもないか。
 自作小説のキャラを描くことに。

 

 ラフ続き

 

 まず、キャラのイメージと頭身があっていないため、足を短くして頭身を下げてみた。
 そういえば、ブレザーはこの1つ前のものでも描いていたけど、こうも大きく横向きになっているのは初めて。

 首元が左手で完全に隠れるし、側面から見た、ブレザーやワイシャツの感じがどういう風になるのか、どう表現するか、動きのあるプリーツスカートをどうするか、初挑戦なことが山積みだった。

 

 ラフ続き、陰影づけ

 

 ポーズ変更。
 たぶん描き始め当初は、左足から踏み込んで……という感じだったはず。
 ただ、時間を置いて見直すとどことなく違和感を覚えたから修正。
 ぶっちゃけ、躍動感あってよかったけどなー、というのが本音。
 それでも違和感あるまま描き続けるのは無理だった。

 

 着彩

 

 1つ前のイラストでも出た、グレースケールの明度とオーバーレイの問題。

 

 ここまでの時点では、グレースケールの明るい部分が、色の明度70%。
 色を乗せると、例えばブレザーのポケットのあたりやスカートの部分がかなり白に近くなっている。

 

 人の視線というのは明暗差(コントラスト)に引きつけられるらしく、これだとブレザーとスカートが悪目立ちしている感じがする。
 ……あくまで私見

 

 なおかつ、どこか明るすぎてうるさい印象。

 

 グレースケール調整

 

 色調補正で明度を-25くらいにしてみた。
 すると制服の光沢感がなくなって、うるささが落ち着いたんじゃないかと思う。
 下地の明度すべてをいじったため、他の部分も同様に暗くなってしまったけど、そこは色々調整してなんとかした。

 

 例えば肌。
 この状態だと黒くくすんでしまっているので、グレースケールの上にオーバーレイのレイヤーを重ねて、肌の部分を選択、赤色で塗り潰しをして、レイヤーの透明度を15%くらいまで下げた。
 こうすると血色のいい感じになる。

 

 完成

 

 オーバーレイレイヤーでのベースカラー内で厚塗りっぽいことをした。

 グレースケールの明度をいじるまえの状態で悪目立ちしていた明るい部分は、明度を下げたらコントラストがほとんどなくなってしまったため、気持ち明るくなる程度に明度の高い青系の色を加えた。

 

 +背景

 

 黄色のグラデーションを斜めにかけて、キャラの上半身を拡大して透明度を下げて、キャラ自身の輪郭を白く囲った。

 

 今回、このイラストでは線画を描いていない。
 下描き段階からある輪郭線の透明度を少しばかり下げただけ。
 というのも、「あ、この描き方いいな」と思った絵師さんが、(私よりずっとマシだけど)こんな感じの描き方をしていたから。
 線画を加えることもあるけど、そうしないイラストも多々あって、なおかつ線画をきっちり描かない分時短にもなると思ったから。

 

 ……もちろん、「線画を入れるように」とのお達しが来ればきっちり線画を描く。
 ……まあ、自分のためイラストくらいはいいんじゃないかと思っていたり。

 

 こんな感じで、風景を描くことはしなかったものの、様々な挑戦をして経験を得ることができた。

 

 反省点としては、2つとも完成まで時間がかかってしまっていること。
 それぞれおよそ3~4日もかかっている。
 もちろんそれは、イラストを描く上での勝手が分かっていないことや、知識・技術不足というのがあるけども。

 

 今はとにかく、できることを増やすために時間を費やして、1枚1枚をしっかり仕上げていきたい。

 

 さて、前回は課題を決めずに進んでしまったけども、今回はもう決まっている。
 というより、課題は決まっているしイラストも描き始めている。

 

 今回描いた、お世話になっている方の思うかわいい女の子を基に、風景つきのイラストを描くこと。

 

 テーマはあの女の子のイラストを描くより前に決まっていたから、構想を決めるのにあまり時間はかからなかった。

 

 ちなみにテーマは『青春とは何色か』。

 

 というわけで、今回の週間報告はこれにて以上。